Fitzgeraldの日常

通訳案内士資格保有の貿易業の日常を書き綴っております。

When you live in "The city that never sleeps," it comes as a bit of a shock when, somehow, you manage to oversleep.

眠らない街に住んでいるとこんなショックなことが起きることがある。例えば寝過ごしたとか。
 

  翌日は昨日の冷たい雨がまるで幻の様に春の気配。つい最近まで冬だと思っていたのに、春がすぐそこまで近づいているのだと改めて感じる。今年の桜の開花は例年に比べて早い様だ。冬が足早に過ぎ去って行き、春を迎えると思うとココロが騒ぐ。

  朝、窓を開け、春を思い起こさせる光を目一杯部屋に入れて、少し冷たい風を身体中に感じる。それは朝一番の自分の儀式でもある。そうすることで身体がリセットされて自然と活力が漲ってくる様でもあるのだ。
  そうこうしていると、某M氏から、モーニングのお誘いが来た。さいしょは一言「起きてる?」というメッセージ。自分は気が乗らない時にはそういうメッセージには既読も付けずに放置することにしている。まぁ、某M氏にはそういうことをしたことは無いのだが、この手のメッセージに後先考えずに返信すると、携帯に届く迷惑メールの様に一気にメッセージが送られてくることを経験的に知っているからである。
  さて、春の陽気で気持ちが良くなった自分は、その某M氏からのモーニングのお誘いを受けた。10時頃にモーニングを食べる。世間は日曜日、休日の朝をゆっくりと過ごしたい人々で店内は賑わっていた。その会話で、眉毛サロンの話になる。
  意外と不器用な私は、自分で眉毛を整えることをしない。しないというより、できないのだ。最初の方はうまく進めることが出来ても、徐々に左右がチグハグになり、どんどん失敗への階段を駆け上がって行く。それ故に、以前は頻繁に眉毛サロンに通っていたのだ。
  以前通っていたサロンは銀座。銀座の一等地に構えている、そのサロンは席も一つしかなく、なかなか予約を取りづらい。数回通っていたが、予約の取りづらさと、銀座までそれだけのために通う手間が億劫になって最近は全く行かなくなっていた。
  そんな自分の眉毛はまるでジャングルの様。見れば見るほどその形は無造作に生えた眉毛で、より一層野暮ったく見えてしまうのだ。そう思ってすぐに眉毛サロンに行くことにした。
  眉毛を整えた翌日の夜、私は新宿にいた。待ち合わせはビックロ前。今日無性に焼小籠包を食べたくなって、普段は渋谷周辺を頻繁にさまよっている自分たちは新宿まで出張って来たのである。同行者は最近のど定番である某S氏。待ち合わせの時間まで少し早かったので、ビックロ内を探索する。昨日までの陽気は嘘の様に寒い日であったが、店内は春物のオンパレード。その一つ一つに春の訪れを感じた。
  少し早いが待ち合わせの場所に向かうと、既に某S氏がいた。そこから裏路地に入り目的の店まで歩く。小さな雑居ビルの4階の小さな店内。
  この小さな店が焼小籠包の名店だと気づく人は少ない。時間帯になれば小籠包を食べに、多数の人が来店する。予約がなければ絶対にあり付けない小籠包はジューシーで、かといって濃くもなく何個でも食べられる。私のオススメは焼小籠包。セイロで蒸す小龍包より生地も分厚く、大きな焼小籠包は箸を入れた瞬間にたっぷりのスープが中から飛び出し、その熱々のスープを冷ましながら頬張ると口じゅうに肉の旨みが溢れて最高にうまい。
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  メインの小籠包を食べる前に、前菜のジャガイモサラダと空芯菜の炒め物も食べる。その味付けも最初の料理にふさわしいぐらいの塩加減で食欲を増進させた。
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  どれだけ小籠包がうまくとも、それだけを食べ続けるのは苦しい。やがて口がその味に慣れて、最初は旨かった肉汁がくどくなって行く。箸休めに黒豚と山芋の酢豚と辣鶏子を注文した。
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ほのかな酸味とスパイシーな鳥肉が、また食欲を刺激させ、また小龍包に箸を向かわせる。たらふく小籠包を堪能し、渋谷まで帰宅した。いつもとは違った場所での食事から戻って来たのに、まだ時間は10時台だった。普段は夜に活動をする自分ではあるが、それでも時には日中から活動をするのも面白いと感じた数日であった。